両親殺しの公判が延期=弁護側審理に応じず=自宅監察期間延長狙うか=サンパウロ市
2006年6月7日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙六日】サンパウロ市内で二〇〇二年十月三十一日に富豪夫妻が殺害された事件で首謀格として逮捕された実の娘スザネ被告と、実行犯のクラヴィーニョ兄弟の初公判が五日に予定されていたが、弁護団が審理に応じなかったために延期となった。次回公判は七月十七日に定められた。
公判の模様は当初、地裁がテレビ中継を許可し、裁判史上初の公開審理ということで注目を集めたが、結局高裁がこれを禁止した。こうした鳴物入りの裁判となったが、いざフタを開けてみると公判延期となったことで、ブラジルの法律と裁判の規定を理解しない傍聴席からは「何故だ」といぶかしがる声が飛んだ。
裁判官と検察側は弁護団の故意による延期作戦だとして憤りを隠していない。裁判所の説明によると、クラヴィーニョ兄弟の弁護団は、兄弟が収監されていたサンパウロ州イチラピナ刑務所での接見が許可されなかったとして、十分な弁護活動ができなかったことを理由に公判をボイコットし、裁判所に姿を見せなかった。これに対し裁判所側は、接見させるために公判前にサンパウロ市内のピニェイロス未決囚刑務所に身柄を移送したはずだと反論している。
いっぽうのスザネ被告の弁護団は、重要証人の一人(被害者の女性の友人)が海外旅行中で不在を理由に公判の延期を主張した。裁判長はこの申し出を拒否、弁護団との間で二時間にわたる議論の応酬となった。結局、結論が出ないまま弁護団が遅延したため、公判延期を余儀なくされた。
裁判所側は明らかに判決延期作戦であり、次々と理由を挙げて延期を図るだろうとみている。検察は自宅監察処分のスザネ被告が判決で有罪になったら現在の監察期間が量刑から引かれることから、判決を引き延ばして自宅監察処分を維持するのが狙いだとみている。