2006年6月6日(火)
ずらっと並ぶ鈴蘭灯の向こうに朱色の鳥居――そんな一面写真が表紙を飾る。今年もエスタード紙とタルデ紙で日本移民特集別冊「百周年への道」(十頁)が五日付けで組まれた。両方あわせて五十万部近くとなり、ブラジル社会側から全伯的に〇八年に向けた慶祝を送っている。
昨年はルーラ大統領訪日直後の六月十五日付けだったが、今年はサッカーW杯もあって早めにでた。Jリーグの様子を二頁も割いて紹介。二十二日にある日伯戦むけて対戦ムードを盛り上げた。
九面には百周年祭典協会の記事があり、箱モノ四事業にふれ、なかでもアルモニア日伯学園構想、サンタクルース病院増築構想を説明。さらに外務省サンパウロ事務所のジャジエル・デ・オリベイラ大使のコメントとして、日伯総合センター構想の中にマッシャード・デ・アシス研究所(IMA)建設という連邦政府の計画を抱き合わせにするプランが紹介されている。
これは昨年四月にヴィラ・レオポルジーナ案が中止された後、マージナル・ピニェイロス近くに候補地が水面下であがった。そのときに連邦政府から土地を譲渡してもらう関係でIMA構想が浮上してきた。
十九世紀以降で最大のブラジル人作家を記念する研究所を作るだけに、ポルトガル語や文学研究の殿堂として、デカセギ子弟のためのポルトガル語教師を要請・派遣するなどの共同事業が可能とのアイデアを同大使が述べている。
加えて「日本だけでなく、在外ブラジル人の多い米国やカナダにも送れる」という。
その他、ブラジル三井、味の素、ホンダ、パナソニックなどの代表的な進出企業はもちろん、ブラジル創価学会の活動、デカセギとして訪日して年商六百万ドルの貿易会社を起業したブラジル人(家族親戚がブラジル在住なので誘拐などの犯罪を心配して匿名)を大きく紹介した。