2006年5月26日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十五日】救急車を各市当局に納入し、議員の予算配分権利を利用して国家に水増し請求し代金を欺し取っていた、いわゆる救急車スキャンダルを捜査している連警は、賄賂を受取っていた議員の金の流れの一部を記録した会計帳簿を押収した。
事件の首謀者プラナン社の会計帳簿のスケッチで、各議員の名前と賄賂の金額、受け渡し場所や方法を明記している。受け渡しは二〇〇〇年から〇二年かけて行われ、総額で一五〇万レアルになり、名目上は第三機関への支払いとなっている。連警は疑惑議員がさらにいるとみて、立証を急いでいる。
いっぽうで連邦最高裁は二十四日、マット・グロッソ州連邦地裁が先に、この事件に関与したとして逮捕された四十四人を釈放したことに対し、再拘束を命じた。地裁によると事件は国会議員が関与している疑いが強く、議員取調べは最高裁に限られているため、審理を最高裁にゆだねたとしている。これを受けて最高裁が、逮捕されていた四十四人を重要参考人と判断したもの。
二十四日現在、再拘束者は十二人にとどまっており、連警は捜査官一〇〇人を動員して国境、空港、港などで眼を光らせている。連警は地裁の釈放は権限外だと非難している。