2006年5月16日(火)
PCC(州都第一コマンド)と警察の衝突により、双方の被害者が八十人を超え、それに便乗した襲撃が相次いでいることを受け、十五日午後四時現在、リベルダー界隈も騒然とした顔を見せている。多くの商店がシャッターを閉め、人々も心なしか足早に通りすぎる。広場には緊急交番が設置され、ショットガンを持った警官が鋭い視線を周囲に走らせる。ある日系商店主はシャッターを半分閉めた店頭に立ち、「早く帰ったほうがええで。メトロも早く閉めるようや」と従業員に話していた。
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メトロに加え、午後四時ごろのサンパウロでは、帰宅を急ぐ車で通常の時間より渋滞が早まっているように感じた。町の雰囲気全体がどことなくせわしない。警察の緊張の度合いもますます強まっている。先日には歩いているところを警察に止められ身元検査をされた日本人旅行者の話も聞いた。
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南大河州のガゼッタ・ド・スル紙に最近、作家パウロ・コエーリョが杉原千畝のことを書いた。一九四〇年、彼はリトアニアの領事館領事代理として、ナチスの迫害をのがれようとするユダヤ人約六千人にビザを発給し救った。イスラエル政府は恩人・杉浦を顕彰して植林することになった。日本を象徴する桜林を当初計画したが突然、桜は〃不十分〃の意味があるとの解釈(ユダヤ教からか?)によりセードロに代わった。同政府は植林した後から気付いた。偶然だが「ボスケ・デ・セードロ(=杉の原)」の意であったと。