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ブラジルの鳥を日本画で=「芸術の道」出展の脇坂さん

2006年5月11日(木)

 サンパウロ市で十七日から開催される美術展「Caminhos d’Arte(芸術の道)Ⅱ」に画家の脇坂グラシエラさん(二世)の作品が出品されることになった。油彩、水彩、彫刻、アクリルなど十五人の作家の作品が展示される中、脇坂さんは日本画を出展する。
 八〇年から画家として活動する脇坂さん。〇一年に滋賀県県費留学生として成安造形大学(大津市)で日本画を学んだ。「作品の柔らかさや、色使いがすばらしい」とその魅力を語る。昨年文協で開かれた美展にも出展、佳作に選ばれた。
 今回はサントス・クバトンでグアラー(guara)を描いた。この鳥は餌としてカニを食べるため、成長につれ羽が赤く染まるという。出展作品も、柔らかな赤色が基調になっている。
 日本画では和紙や胡粉、ニカワなど、ブラジルでは手に入りにくい独特の画材を使う。脇坂さん自身、日本から持ち帰ったものを使っているそうだ。「日本画の技術は、ブラジルではまだあまり知られていません。この機会に紹介できれば」と抱負を語った。
 同展はCentro Cultural da Marinha em Sao Paulo(Av.Nove de Julho,4597)で二十九日まで、十時から五時(日、月休み)。