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イタウ、ボストン銀を買収=対価22億ドルは株式で支払い

2006年5月4日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙三日】国内民間銀行二位のイタウ銀行は二日、ブラジルのバンクボストンの株を約二二億ドルで購入したと発表した。
 対価の支払はイタウ銀行の株式六八五一万八〇〇〇株で行われ、バンクボストンの親会社バンクオブアメリカは、イタウ銀行の株式の五・八%を取得することになる。しかし、株式交換は中銀と有価証券取引委員会(CVM)にまだ承認されていない。
 イタウ銀行のセトゥバル頭取によると、今回の買収合意にはラテンアメリカ地域のバンクボストンの株式購入を含んでいないが、同行はチリとウルグアイの事業買収を優先的に交渉する権利を得たという。
 同地域での事業展開への関心は示しつつも、イタウ銀行の目標はブラジル国内での事業拡大にあることを同頭取は明らかにした。今回の買収にもかかわらず、国内第四位、民間銀行第二位のランクに変わりはないが、同行は資産一七三八億四四〇〇万レアル、融資残高七九四億レアル、預金高五七九億レアル、純資産一七七億レアル、顧客一万六八五二人、店舗数二四五七へと規模が拡大する。
 商標の買収は含まれないためバンクボストンの名は来年にもブラジル国内から消える見通しで、行員数の削減もありうえるとし、今回の買収を皮切りに銀行の経営統合が今後も進むかどうかについては、市場で銀行の数は多くない上、各行とも売却や買収の意思は示していないと同頭取はコメントした。