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注目の健康表現体操=高齢者に最適=童謡などに合わせて=ムリなく自宅でできる=ブラジルでも指導者育成へ

2006年4月29日(土)

 最近、高齢者の健康維持を目的にした健康表現体操が、注目を集めている。リベイロン・ピーレス市では、自主的にサークルを作り、週一回、童謡などなじみ深い曲とともに体操を行っている。
 同体操は高齢者向けの体操として、一九九一年、静岡大学名誉教授の斉藤千代子さん(運動心理学)が振り付けを行い、誕生した。三百五十曲以上の中から年齢や難易度に合わせて、無理なく自宅で続けられる。楽しみながらできることから、全国に普及した。現在では、韓国や中国、カナダ、オーストラリアにも支部を持ち、活動を行っている。特定非営利活動法人(NPO法人)全日本健康音楽研究会が中心。二〇〇八年には、日本で国際大会が行われる。
 リ・ピーレス市では、同市在住の川沿敏江さんが、昨年ニッケイ新聞に記載された体操についての記事を読み、静岡県内の本部へ手紙を送ったことがきっかけ。昨年一月には、同研究会の豊田英二理事長、斉藤会長と講師が来伯し、体操の指導を行った。今年三月、川沿さんは日本に渡り、五十曲の体操をマスター(熟達)し、指導者資格を取得している。
 運動をするといっても、走ったり、長い時間歩いたりするのは続かないことがある。だが、「健康体操なら、懐かしい曲を口ずさみながら家でできるし、体を動かすだけでなく心も気持ちよくなって、簡単に続けられる」と川沿さんは話す。
 先日同市で行われた全伯虚子忌俳句大会でも、参加者が「赤とんぼ」や「さくら」に合わせて体操を体験した。参加者のひとりは、「ぜひ覚えて家でもできるようになりたい」「他の友達にも教えたい」と話した。
 現在、ブラジルには二人の指導者がいるが、来年の日本からの講師来伯に合わせ、指導者資格取得のため、候補者の育成に力を入れている。また、他国同様、ブラジルにも支部を設立する計画があり、大勢の人に体操を広めようと体験会を行っている。
 来月二十日には、静岡県人会館で、同体操の講習会を行う予定である。
 同研究会のホームページアドレス http://www.fsinet.or.jp/~zenkenon/index.html