日本海に浮かぶ竹島は男島・女島と岩礁からなる小さな島である。面積は0・23Kmしかなく東京の日比谷公園ほどしかない。人間が暮らすのは難しいけれども、海には魚が多く、漁師らにとっては宝の海。この竹島の領有権をめぐって日韓が「我が国のもの」と争い大きな外交問題になり騒ぐ。いや、韓国は警備艇を出動させているのだからもっともっと物騒きわまりない話なのだ▼この島は1905年に日本領土に編入されているのだが、1952年の「李承晩ライン」によって韓国が自国領土とし「独島」と呼ぶ。勿論、この李ラインは国際的に認められたものではなく、同年4月に発効したサンフランシスコ平和条約でも「竹島は日本領有」と認めている。ところが韓国の強硬姿勢が続くために日本は1954年に国際司法裁判所への提訴を申し出るのだが韓国は拒否の事実もある▼韓国の竹島への取り組みは厳しい。あの李ラインを設定してから日本人の漁師らを4000人近くも抑留し漁船328隻を拿捕。死傷者は44人。警備艇だけではなく、独島警備隊の40名が常駐し最近は観光客を呼び、「独島は我が領土」の歌もあり幼稚園児が勇ましく合唱しているそうだから―その根強い普及運動には、ただただ恐れ入るしかない▼これに反し日本の対応は鈍い。植民地支配の負い目があるらしく「友好的に解決」ばかりで熱意がない。それでも「韓国は竹島を不法占拠」を打ち出したのは結構だし評価したい。と、同時に抜本的な解決を目指し強く行動すべきは云うまでもない。 (遯)
06/04/29