2006年4月21日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙、エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】中央銀行の通貨政策委員会(Copom)は十九日、基本金利(Selic)を前月の年率一六・五%から〇・七五ポイント引き下げて、一五・七五%とする決定を満場一致で下した。
今回の引き下げは、昨年九月の一九・五%への引き下げから連続七回目。一五・七五%は、二〇〇一年当初の一五・二五%に次ぐ低い水準だが、今後十二カ月間の予想インフレ率を差し引いた実質値では、一一・〇一%とまだ世界最高を維持している。
三月のCopomでは、引き下げ幅を拡大する可能性が示唆され、委員九人中三人が今回一ポイントの引き下げに賛成していたが、結局一月、三月と同様、〇・七五ポイントの引き下げとなり、「漸進的」引き下げの方針に変更はなかった。
ここ数週間原油価格が高騰、先進国の間にインフレへの懸念が広がっており、そうした外部のリスクに対応するためにも、急激な金利引き下げは見送られたとの観測もある。今後、五月と七月のCopomでも同じ率での引き下げが予想されている。
インフレがすでに抑制されたとみる経済団体と労働組合は、今回の決定に不満で、一から一・五ポイントといったさらに積極的な引き下げを求めている。