2006年4月7日(金)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙六日】十カ月に渡って郵便局汚職を始め裏金疑惑の調査を行ってきた郵便局CPI(議会調査委員会)は五日、賛成十七、反対四、棄権十一票で最終報告書を承認した。
労働者党(PT)の議員団は、アマラル委員長(PT)がPTの求めていた最終報告の修正を認めず、議会の内部規定を遵守しなかったとして、下院執行部に表決の無効を求める申請書を提出した。表決前にもPT議員らは表決の阻止を試み、ヤジを飛ばしたり罵ったりしたが委員長は表決を強行した。表決直前に行われた報告者セラグリオ下議(ブラジル民主運動党=PMDB)による修正を読み上げただけで、議論なしに表決を行った点でもPTは委員長を批判した。
各党の政治的利害を斟酌し、表決直前に報告者は、カセビ・ブラジル銀行元総裁、アンドラーデ元ミナス・ジェライス州副知事(ブラジル労働党=PTB)、ポーレン郵政公社総裁などの告発を報告書から除外するなど、三十五カ所に及ぶ修正を行った。
与党の圧力にもかかわらず、報告者は議員買収を目的とした裏金の存在については削除しなかった。最終報告書はジルセル前官房長官やグシケン元大統領府広報長官、広告業者のヴァレーリオ氏とメンドンサ氏など少なくとも百十八人を告発したが、裏金調達グループの存在に気づくことは困難ではなかったとしながらも、証拠がないとしてルーラ大統領の裏金との関与は否定した。