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救済会会長に吉岡さん=二世初めて=「一世の面倒みる」=イベント会館建設へ=ことしの新規事業

2006年3月21日(火)

 救済会(左近寿一会長)は十八日午前、サンパウロ市リベルダーデ区文協ビル五階のエスペランサ婦人会で定期総会を開いた。役員改選があり、左近会長が勇退。新会長には、吉岡黎明氏(69)が選ばれた。同氏は「二世の私がどれだけ、やれるかは分からない。皆さんの協力を仰ぎながら、故渡辺マルガリーダさんの遺志を引き継いでいきたい」と就任挨拶した。同会では今年、資料室設置(四万レアル)、イベント会館建設(五十万レアル)などが新規事業として計画されている。
 提出された、候補者連記名簿(シャッパ)は一つだけ。満場一致で承認された。二世初の会長になった吉岡氏は「移民百周年が二年後に迫っていますが、一世の面倒は我々二世がみる」と世代交代を強調する姿勢を見せ、「理事会の力を合わせて会を運営していきたい」と述べた。
 第一副会長に、相田祐弘理事が昇格した。また故渡辺女史の〃愛弟子〃で事務局長を四十五年間務めた、吉安園子さん(77、二世)が理事に就任。先ごろ、定年退職した木多ナジーラ前事務局長(55)も理事になり、実務経験者のノウハウが活かされることになりそうだ。
 救済会は今年、二百六十三万三千レアルの予算を計上した。イベント会館は千百平方メートル。相田新第一副会長は「私たちはブラジルの福祉団体。ブラジル人社会とのつながりをもっと大切にしたい」と、目的を説明した。
 資金の五十万レアルは、寄付金などを基にして集めていく予定。八月の慈善バザーが終わると、すぐにでも着工する態勢をとりたいという。
 憩の園の入園者数は〇五年十二月現在で、八十八人(男性二十八人・女性六十人)いる。完全要介護者が五十三人(六〇%)で、半介護者(四〇%)。自立者は一人もいない。
 主な理事は次の通り。会長=吉岡黎明、第一副会長=相田祐弘、第二副会長=上島中田悦子、専務理事=平田光男、第一会計理事=小川英輔、第二会計理事=浅川正雄、第一書記理事=片岡研二カルロス、第二書記理事=畑中初美。敬称略。