2006年3月7日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙四日】選挙高裁(TSE)は三日、今年十月に実施される総選挙で、党の連立・協力関係を大統領選挙から上下院議員、州知事、州議員の選挙まで統一する措置(ヴェルチカリザソン)の維持を、一月に下院議会が承認した憲法修正案の内容とは逆に、賛成五、反対二票で決定した。
TSEでは、党の連立・協力関係は国政レベルで定められる以上、地方レベルでも尊重されるべきとする意見が、同措置が憲法に定められる政党の自立に反するとした反対を上回った。また、こうした措置の変更は選挙実施の一年前までに行うべきだと判断した。
下院議会は今回の決定を不服として、連邦最高裁に上訴することを検討している。「TSEは憲法を審理する裁判所ではないのに、権限を逸脱した」とレベロ下院議長はコメントした。
党間の連立・協力関係の統一の維持は、州レベルでブラジル民主運動党(PMDB)との協力関係を模索していたルーラ大統領の思惑に水を差した形となった。PMDBが独自に大統領候補を擁立した場合、労働者党(PT)との選挙協力は不可能になる。
また、ブラジル社会民主党(PSDB)の大統領候補を支援する予定の自由前線党(PFL)も、州レベルでPMDBとの協力を得られなくなり、党には不利となる。一方で、州レベルで自党と連立党の票を固められるPSDBは今回の決定を有利とみている。