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全伯のカーニバルで大活躍=南大河州=ぶどうの町で優勝飾る=移住50周年記念パレード

2006年3月4日(土)

 先週末から今週にかけて、全伯各地でカーニバルが行われ、日本人や日系人が大活躍した。最南端のリオ・グランデ・ド・スール州では日本人移住五十周年を記念したパレードが行われ、バイーア州サルバドールでは杉浦友香さんが「カーニバルのシンボル」として色々な公式行事で重要な役割を果たし、赤道直下のアマゾナス州都マナウスでも「カルナボイ」という珍しい行事に日本人が参加した。サンパウロ州ボツカツ市でも日本語教師が学校のアピールに奮闘するなど、各地の盛り上がった様子を伝える。
 今年日本人移住五十周年を迎えるリオ・グランデ・ド・スール州で二月二十六日、州内のカシアス・ド・スール市のカーニバルに「日本」をテーマにしたパレードが登場した。
 テーマに「日本」を選んだのは、同地のエスコーラ・デ・サンバ「プロテジードス・ダ・プリンセーザ」。グルッポ・エスペシアルの出場チームだ。
 カシアス・ド・スール市は「ぶどう祭り」で知られる南大河州の工業都市。同地には約三十人の日本人が暮らしている。
 同市はイタリア人によって築かれた町。この町のサンバチームが日本人移住五十周年のオメナージェンのために「日本」をテーマにしたのだという。
 カーニバル会場は観客席を設置した市内の街路。主催者の発表ではこの日、一万八千人が観覧した。
 数百人が参加した同チームのパレード。地元紙「ジョルナル・ピオネイロ」によれば、サムライの一団を先頭に、広島・長崎の原爆の悲劇を取り上げたものなど、日本の歴史をたどる内容だった。仏陀の像を載せた山車も出たという。
 昨年まで総領事館が置かれていたポルト・アレグレの出張駐在官事務所からは、同チームの招待を受けて、領事の木村元(はじめ)さんが参加した。「日本とはあまり関係がない町なのに、移住五十周年のオメナージェンをしてくれたのはありがたいこと。感激です」と木村領事は振り返る。
 領事は浴衣に身を包み、パレードに加わった。このほか、イボチ移住地からも日本人が参加した。「日本について知る機会が少ないですから。反応は『やんややんや』でしたよ」と木村領事。「ただ、和服というより、中国の着物みたいな服を着た人もいましたけどね」とも。
 「プロテジードス・ダ・プリンセーザ」は六チームの争いを制し、二年連続の優勝を果たした。