2006年2月28日(火)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十七日】政界汚職スキャンダルの影響を受け、昨年十二月まで凋落を続けたルーラ大統領の支持率が最近二カ月の間に回復しているが、同じ時期に政府の広報費が急増していたことが、連邦行政関係情報統合システム(Siafe)のデータから明らかとなった。このデータには公社などの広報費は含まれていない。
データによると、今年一月一日から二月二十三日までの間に、政府は五二〇〇万レアルを広報費として支出した。これは昨年同期二一万二〇〇〇レアルのほぼ二五〇倍に相当する。広報費は昨年九月から増加し始め、十二月には五五〇〇万レアルに達していた。
インフレ率を調整した上で、任期終了前の三年間の広報費をカルドーゾ前政権のそれと比較すると、前政権の総額四億八八〇〇万レアルに対して現政権は九億三七〇万レアルと、八五%多かった。大統領選挙前年にあたる二〇〇二年と〇五年は、それぞれ一億七〇〇〇万レアルと三億四八〇〇万レアルだった。
調査会社Ibopeのカヴァラリ取締役は、測定するのは困難だが、政府の広報が選挙に対し実質的効果をもたらすとコメントした。政府が発表した道路再舗装や民間部門の建設促進計画、所得税減税、最低賃金の引き上げ、家族支援金などの貧困対策により、ルーラ大統領の人気は今後数カ月、まだ上昇する可能性があるという。