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県連代表者会議=中沢会長=再選に向けて定款改正へ=3月に臨時総会招集=「判断を仰ぎたい」

2006年2月21日(火)

 ブラジル日本都道府県人会連合会(中沢宏一会長)の臨時代表者会議が十七日、宮城県人会館で開かれた。会議では中沢会長から、このほど終了するチエテ川改修事業で整備された日本庭園が「ILHA DO JAPAO(日本島)」と名づけられたことが報告され、三月の完成式典に県連が協力することなどが決まった。懸案の定款改正案も議題に上り、中沢会長があらためて改正理由を説明。その上で、三月三日に執行部案を審議する臨時総会を招集する意向を表明した。
 「ILHA DO JAPAO」は、チエテ川とピニェイロス川の合流地点(セボロン)にある二千五百平米の人工島。昨年九月に県連と百周年祭典協会、戦後移住者協会の協力で桜やイペー、イチョウの木などが植えられ、整備が進んでいる。現在は地続きになっているが、公園が完成した後に切り離され、島になる予定だ。
 改修事業の完成式典は三月十九日。これに県連が協力を依頼された。現在のところでは、式典当日に島の上に鯉のぼりを飾るほか、四十七都道府県の県名を記した幟(のぼり)を立てる計画。そのほか、和太鼓演奏、和凧の実演などを予定しているという。
 中沢会長は会議の席で、都道府県の幟を立てる案を説明。出席した県人会代表も賛成し、準備を進めることが確認された。幟の大きさは四メートルほどになる予定だ。
 今年のフェスティバル・ド・ジャポンの計画が説明された後、議題は定款改正へ。中沢会長が執行部案を示し、改正理由を説明した。
 県連執行部が提出した定款改正案は、(1)これまでは県人会と同種の団体の入会を制限しなかったが今後はサンパウロ市に事務所を置く県人会に限る、(2)県連顧問(元連合会長)の投票権を削除する、(3)現行では二期四年となっている執行部役員の任期を改め、再選を妨げないとする―などの点が中心。
 今回の会議にあたり、執行部では、日ポ両語の改正案(執行部案)を準備。中沢会長は改正理由を説明した後、三月三日に同案を審議する臨時総会を召集する意向を表明した。
 定款改正、臨時総会召集について出席者からは、前回の改正から数年しか経っていない点を指摘する声や、以前の代表者会議で提案された定款改正検討委員会の設置を求める意見、「選挙前の定款改正は好ましくない」といった意見もあった。長期の会長任期によるマンネリ化を指摘する意見もある反面、「県連の目的は親睦。会長の任期も何期でもしてもらったらいい」とする声もあった。
 中沢会長は、「(改正は)時間を使って話してきたこと。現執行部の総括として臨時総会でけじめをつけたい」と説明。「三月三日まで検討をお願いして、皆さんの裁断を仰ぎたい」とあらためて三月三日召集の考えを示した。
 このほか、出席者からは、現行の十四人シャッパ制も見直すべきとする意見も出たが、この日は結論には至らなかった。
 現在二期目の中沢会長。この日の会議では会長続投の意思について明言を避けたが、役員改選にあたる今年、現行定款のままでは会長職を退くことになる。県連の定期総会は三月三十一日に開催される予定。三日の臨時総会が大きな焦点になりそうだ。