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実質貸出金利は世界一=44・7%、原因は政府に

2006年2月17日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十六日】ブラジル国内の市中銀行の貸出金利が昨年下半期に、過去十二カ月間(二〇〇四年七月から〇五年六月まで)のインフレ率を差し引いた実質で年四四・七%と、世界一高かったことが国際通貨基金(IMF)のデータから明らかとなった。
 IMFは一〇七カ国を対象に「民間部門の中・短期融資に一般的に適用される銀行金利」をデータとして収集した。例えばブラジルの場合、農業や住宅取得向け融資といった特定部門への融資はデータに含まれていない。
 ブラジルを先頭に高金利の国は以下、アンゴラ(四三・七%)、ガンビア(三一・八%)、パラグアイ(二三・八%)、ドミニカ共和国(二二・六%)と続いた。二〇%を超える国は五カ国だけで、八十一カ国は一〇%以下だった。
 ラテンアメリカ諸国の中では、ベネズエラがわずか〇・二%、アルゼンチンは名目金利が年六%、インフレ率が八・七九%だったため、実質金利はマイナス二・七%となった。一〇七カ国の平均は、各国の貸出額を考慮せずに単純に計算した場合、七・四%。ブラジルは一九九六年以降、高金利国の仲間入りを続けている。
 ブラジル銀行協会(Febraban)によると、国内の金利が高いのは基本金利が高く、税負担と中央銀行の強制預託金が多いことなど、政府の政策が原因だという。