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コラム 樹海

 〇八年は日伯交流年であり、国レベルで交流を深める貴重な一年間だ。〇八年一月に交流年が始まることを思えば、すでに準備期間は二年を切った▼交流の基本は人間と人間、国民と国民が顔を会わすことではないだろうか。二十五万人もの移民が来て、この国で苦楽を共にしているから、ブラジル人にとって日本は遠い国ではなくなった。だが、その移民の流れも絶えて久しい▼現在、両国間の人流の大半は日本へ向かっている。デカセギだ。しかし、今もブラジルを知りたい、生活経験したいと思っている日本の若者は驚くほどたくさんいる。昨年二十五周年を迎えた日本ブラジル交流協会は、まさにそんな若者の受け皿だった。その他、ダルマ塾など幾つかあるが、みなビザで苦労している▼もちろん、観光ビザを延長すれば半年まではいられるが、本当にその国のことを知るには四季を体験するのが一番だと思う。一年、二年を過ごせばさらに深い理解が得られることは間違いない。そう思っても、一年以上を過ごせる適当なビザがない。ならば百周年の機会に、簡単な書類で取得できる「交流ビザ」(二年間)を、相互に作るというアイデアはどうだろうか▼その後は一定の条件を満たせば、永住権も得られるなどの恩典もあれば、さらに意義深い。この機会にブラジルへの流れを再び作る。四世、五世の日系若者にとっても、同年代の日本人と語り合えば、もっと日本語や文化に関心を強めるだろう▼両国の若者がもっと自由に行き来できれば、次の百年にはどれだけ豊かな交流が生まれるだろうか。(深)

06/02/16