2006年2月15日(水)
アジア地域の砂糖減産とブラジル産さとうきびのアルコール転用で、砂糖の国際価格が一月に高騰し、累計で二年間に一六八%も値上がりした。一月の値上げ幅はコーヒーに次いでポンド当たり一六・一六セントと、前月比一五・七四%の上昇であった。一月には十三回目の入札が行われ、四二二ポイントも続騰した。穀類専門の食糧メジャーのブンゲは二〇〇六年、砂糖分野へ進出することを決めた。まだ砂糖の受け入れ体制はないが、肥料供給の代替として砂糖による決済を始めた。
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ビル・ゲイツが筆頭株主であるパシフィック・エタノールは、ブラジルのエタノール生産に投資する計画を発表した。同社は〇五年、米国西海岸の燃料市場でシェアを拡大しようとしている。当分は米国内だけを営業分野とし、年間一五〇億リットルのエタノールを取り扱うという。将来は株式を公開し、ナスダック市場で販売する予定。ブラジルのエタノールは世界一生産原価が安く、競争力があるので魅力的とされている。
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米国フロリダ州はハリケーンによる被害でかんきつ類作物の生産が二年間振るわず、オレンジ・ジュースの生産も減少するとみられる。ニューヨーク先物市場は六日、五月渡しからポンド当たり一・三セント、三・五八%値上げした。〇五年十月以降、最高の上げ幅である。国内ではオレンジ一箱四十キロ入りが十一・三レアルしている。
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ブラジルの花卉輸出が〇五年、二五七〇万ドルに達した。昨年比で九・五八%の増加である。為替率が支障となったのはどこも同じだが、ロシアと東ヨーロッパの需要急増がピンチを救った。東欧の花需要の伸びは予想以上であったという。また切花が値も高く三・二九%増と、多く輸出された。これからも切花輸出は、苗と球根花卉に続く第三候補として大きい伸びが期待される。国内でも苗と球根花卉は、全販売の七五%を占めている。花卉輸入は年間五四〇万ドルあり、輸出入で二〇〇〇万ドルの貿易黒字となっている。