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コラム 樹海

 秋篠宮妃紀子さまがご懐妊され9月にはご出産の予定という。秋篠宮ご夫妻には、眞子さま、佳子さまに次ぐ3人目のお子さまとなる。両陛下にとっては、皇太子ご夫妻の長女・愛子さま以来の慶事である。この明るいニュースを喜び、国民がみんなで心からのお祝いを申し上げたい。東京をはじめ北海道や九州の人々もが「おめでたい」の話題でもちきりなのも嬉しい▼それもこれも―今の皇室には天皇の後継者となる男子が六人しかいなく、政府も皇室典範を改正し「女性天皇と女系天皇をも認める」の方針を固めている政治的な動きの背景があるためと見たい。もし―である。お子さまが男子であれば、皇太子、秋篠宮についで皇位継承第三位ということになる。となれば、3月にも国会に提出されるはずの皇室典範改正案の論議に強い影響を与えるのは避けられない▼改正案には国会議員や学者、有識者にも慎重論が多い。閣僚でも麻生外相や谷垣財務相らが反対しており、改正案を国会に提出するなら「辞職する」という強硬な閣僚もいる。改正論者である小泉首相も、紀子さまご懐妊を受けて「改正案の提出を見送る」と示唆し、もっと議論を深める姿勢に軌道修正したのは正しいと評価したい▼この問題の難しさは、皇室の伝統である男系を守るか、この歴史に別れを告げ女性天皇と女系天皇を認めるか―に尽きる。三笠宮寛仁親王殿下は、天皇は男系であるべしの論を掲げ典範改正に猛反対しており、マスコミの主張も微妙な違いがあり一本化されてはいない。ここは、何が問題なのかを国民も論議すべきではないか。(遯)

 06/02/11