2006年2月8日(水)
五年に一度、世界の沖縄県系人と沖縄ファンが一堂に会する「世界のウチナーンチュ大会」。今年十月に開かれる第四回大会に先立って、母県から、大会の内容を説明して参加を呼びかけるキャラバン隊が南米を訪問し、四日午後、沖縄県人会館で説明会を開催した。県人会員など約八十人が参加。会場では大会の紹介ビデオ上映や、出席者による質疑応答なども行われた。
南米キャラバン隊の一行は、沖縄県の松本真一・観光交流統括監を団長に、実行委員会の照喜名一事務局次長、崎原かおり(招待班長)、多和田尚志(広報班長)と内田グロリア・県ペルー国際交流員の五人。ペルー・リマを皮切りに、ボリビア、アルゼンチンをまわり、今月四日にサンパウロに到着した。
「移住者世代の功績をふまえた、ウチナーネットワークを担う次世代の育成」「ウチナーネットワークの継承」を目的に開かれる今回のウチナーンチュ大会。十月十一日の前夜祭から十五日まで、県内各所で文化や芸能、産業など様々なイベントが実施される。海外からの参加は約五千人、期間中の入場者数はのべ五十万人に上ると見込まれている。世界に広がる沖縄県人ならではの一大イベントだ。
与儀昭雄県人会長による歓迎の言葉に続いて、松本団長があいさつ。その後、会場で大会紹介のビデオを上映。県人移住の歴史や過去の大会の様子。沖縄の風土、観光地のほか、沖縄戦の悲劇などの歴史を紹介していた。
メッセージを寄せた稲嶺恵一知事は、移住世代から若者世代へのネットワーク継承という大会意義を強調。「まだ来たことのない若い人に来てもらって沖縄の文化や歴史の価値を感じてほしい。より多くのウチナーンチュに喜んでもらえる大会にしたい」と参加を呼びかけた。
続いて照喜名事務局次長が大会の概要、目的などを説明。また、開催にさきだって実施される、世界の県系人と県内の学校が交流する「一校一国運動」や青少年による「ジュニア・スタディツアー」などのプレ・イベントを紹介した。このほか、実行委員会が中心となって作成している、世界各国への沖縄移民の歴史をとりあげた「移民の歴史教材」などの取組みも紹介された。
参加者との質疑応答では、訪沖の際のホテルや交通の便など実際的な質問のほか、「県系人だけでなく、沖縄を好きな人は誰でも参加できる大会に」「日本語の不自由な二、三世のためにポ語での情報提供が必要」といった要望のほか、円滑なビザ発給のために県から在外公館への要請を求める意見もあった。
説明会は約二時間半で終了。会場では懇親会が催された。この日帰国する松本団長は「さすがブラジルだなという感じです。四カ国まわった中でも、今日の参加者が一番多く、有意義な提案や意見がありました。ビザの件は帰国後すぐに取り掛かり、二、三世の渡航がスムーズに行くようがんばりたい」と話していた。
詳細は第四回世界のウチナーンチュ大会の公式ホームページ(www.chimugukuru.com)まで。