2006年2月2日(木)
サンパウロ市で窃盗件数が最も多いのが、サントアマーロ区の年間四千三百件。続いてセー区の三千七百件、サンタエフィジェニア区の三千四百件、ヴィラ・クレメンチーノ区の二千九百件、ブルックリン区の二千八百件、カンポ・リンポ区の二千五百件、ジャバクアラ区の二千四百件。サンパウロ市で窃盗を稼業とする住所不定の浮浪者が、百万人いる。彼らは銀行前に隠れ、預金を引き出してきたところを襲う。露天商と人ごみでゴッタ返すところは、格好の稼ぎ場だ。
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ボリヴィア国境のコルンバとコンセピシオンで、ブラジル官憲の取り締まりに抗議したボリヴィア人テキ屋が国境を封鎖した。ボリヴィア側には、ブラジル人観光客を相手にブラジル領で民芸品販売を営み、生計を立てる人が多い。厳しいブラジルの取り締まりが、彼らにとって死活問題になると緩和を求めた。ボリヴィア当局の話では、ボリヴィア人テキ屋にブラジル領事館の入国許可と自動車にボリヴィア当局の車検を要求したという。
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リオのジャカレパグア海岸で海草ジゴーガが、下水などの海水汚染で異常繁殖をしている。係員が十二月から六百トンを除去した。海草は有機質に富むが、皮膚に触れると皮膚荒れや下痢、肝炎、鼻炎、中耳炎などの原因になる。当局はチジュッカの湖畔に海草を押し込んだが二十七日、大雨で湖水が氾濫しバーラらサンコンラード、イパネーマ、レブロン海岸などへ散乱した。淡水の植物なので海水に移ると腐り、悪臭を放つ。
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サンパウロ市ルース区の私有建造物が公的資金と米州開発銀行の支援で歴史記念物として改装される。費用は、二十年の無利子長期払いという。付近にはピナコテッカやルース駅があるが、私有建造物の保存には手が回らなかった。〇六年下半期から資金が交付されるので、正面の化粧直しや屋根裏、電気の配線、骨格の点検などを行うよう呼びかける。建物の多くは十九世紀、無名の建築家によって設計された古風なもの。所有者には、生活困窮者もいる。