アグリビジネス

2006年1月11日(水)

 砂糖とアルコール生産の最大手COSAN・グループはサンパウロ州ミランドポリスにある元アルコミラ社のウジナ・ムンジアルを一億五五〇万レアルで買収した。同グループは、サンパウロ州西部と北西部に広大なさとうきび栽培用地が残されているとみて買収に踏み切った。これで同グループは、サンパウロ州にアルコール精製所十四カ所を所有する。
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 穀物の国際市場低迷と為替差損で、さとうきびに切り替える農業法人が多い。サンパウロ州オルランジアのアグロメンは、二万五〇〇〇ヘクタールを大豆栽培に、四万八〇〇〇ヘクタールをさとうきびの試作に当てるという。大豆栽培は政府の為替政策次第としている。
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 アルコールが次世代の持続可能なエネルギーとして、国際的に見直されているらしい。ペトロブラス傍系のブラスペトロは十九日、日本向け年間一八億リットルのアルコール輸出契約を結んだ。ブラジルは現在、一六〇億リットルを生産し、二五億リットルを輸出。日本向け輸出を確保するためには、ブラジルは広範囲にさとうきびを植え精製所も建設し、国内消費を抑えて輸出に奔走しなければならない。両国のガソリン消費量は、ブラジルの一七五億リットルに対し日本は六〇〇億リットル。ガソリンのアルコール混入は、アジア諸国もブラジルの技術に関心を示し注目している。そのモデルケースとして日本を選んだのは正解であった。
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 世界の注目を浴びるエタノールの最前線、さとうきびの刈り入れ季節労働者の過労死が問題になっている。リベイロン・プレット地方五郡には、北東伯から来た労働者多数がさとうきび畑で就労する。サンパウロ州だけで二十一万人いる。豪雨の降り注ぐ中、誰も休憩せずズブ濡れで働いている。就労開始と終了時間は、打ち上げ花火で知らせる。季節労働は、九カ月にわたる出来高給。苦情や抗議は一切受け付けない。農村労働者として登録されるが、農村労働法は有名無実。朝は午前三時集合、トラックに乗せられてさとうきび畑へ到着。午前三時に遅れたら、アブレになる。毒蛇は日常茶飯事、飲料水は取りに行く時間がないので節約。トイレは男女とも地面に穴を掘り、薬品で即時乾燥させる。