2006年1月6日(金)
三十五年ぶりの大同団結に向け、沖縄系団体がまた一歩を踏み出した。昨年十二月十七日、ブラジル沖縄文化センター(与那嶺真次理事長)=ジアデーマ市=が臨時総会を開き、ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)との合併にむけて話し合いを続けることを決議した。
両団体はともに、県系人の中核組織として活動をしてきたが、きたる移民百周年に向け合併する話を二年以上前から議論を深めてきた。
同センター第一副理事長、崎間達夫さんは本紙の取材に答え、「会員であるオキナワーノ(県系人)から求められている、新しい時代に適応した、より適正な規模をもった団体へ統合する可能性を満場一致で決議しました」と喜びの報告をした。「移住者諸先輩が苦労しながら勝ち取ってきた歴史を思い起こし、将来の世代のために必要だと判断しました」。
今総会では創立会員も数人出席し、最初に「学生の家」として構想された経緯を含め、改めて歴史を振り返り、将来に向けてかなり踏み込んだ議論が行われたという。同センターが創立した一九七一年には約千人が協力した。現在の活動人員は二百人ていど。
両団体の代表で構成される合併委員会の山城勇委員長は、「これで第一歩を踏み出しました。お互いに合併を前提とした百周年事業を抱えているので、できるだけ〇八年以前に実現できるよう努力したい」との抱負を語った。
現在、同委員会で両団体の事業内容であるスポーツ、文化事業、娯楽などを統合する方向で調整をしており、合併に関わる具体的問題を話し合っている。すでに両団体の理事会メンバーの複数は重複しており、意思疎通を深めてきている。
今回、センター側が正式に総会決議したことをうけ、早々にも県人会側が総会決議をめざした手続きを進めることになっている。 一九二六年創立の同県人会は、四十五支部に約三千人の会員を抱えるマンモス県人会だ。県人会創立八十周年を迎える今年に決議されれば、次は両団体トップによる調印式などが予定されるという。
長い期間別々の道のりを進んできた両雄のあゆみよりは、双方の会員へのアンケート結果でも歓迎されている。県系人移住百周年でもある〇八年に向け、ちゃくちゃくと地歩を固めてきている。