11年2月にリオ市南部レブロン地区での飲酒運転の検問中、ルシアーナ・タンブリーニ交通取締官が、ナンバープレートのない車を免許不携帯で運転していたジョアン・カルロス・デ・ソウザ・コレア判事を取り締まり、「判事といえども神ではない」と言ったことなどが原因で5千レアルの賠償金支払命令を受けたことが国中で波紋を呼んでいると6、7日付伯字各紙が報じた。
タンブリーニ氏は検問の際、コレア判事に「刑務所行きだぞ」と言われたと訴えていたが、法廷は逆に彼女の方が職権濫用だと判断し、賠償金の支払いを命じた。彼女の弁護人は控訴の予定だ。
タンブリーニ氏は5千レアルの賠償金が払えないため、4日午後、インターネット上でカンパを開始。6日までに1万4千レが集まった。
同州第14法廷のジョゼ・カルロス・パエス高等判事は、コレア判事が彼女を連行させるために呼んだ軍警に対し、彼女が「判事といっても神ではない」と言ったことを重視。10月31日に、彼女が高圧的過ぎる態度をとり、コレア判事を侮蔑したとの見解を示した。リオ州交通局は、彼女は職務を果たしただけだと述べている。
国家法務審議会(CNJ)監察局は、同州法廷がこのような結論に至った経緯や賠償命令が適切であったかを調査する意向だ。同州法廷は「両判事に見解表明の意思はない」と発表した。
タンブリーニ氏は2月以降、検問から外れている。現在は連邦警察の試験にパスし、ブラジル北部の連警書記官に任命されるのを待っている。
「今回の件でキャリアに傷が付いたのでは」との伯字紙の質問に、同氏は「後悔はしていない。やるべき事をやっただけで法にも触れていない。好意的な反響は自分のためではなく、社会にとっていいことだ。こんなやり方はもう誰も受け入れない。法の下では誰もが平等なはず」と述べた。