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(4)古参議員2氏が死去

2005年12月28日(水)

 それぞれが二つの世代を代表した日系の二人の連邦下院議員、野村丈吾氏と小林パウロ氏が亡くなった。
 比較すれば、野村丈吾氏は古い世代。日本語で演説ができ、日本語がわかる人たちの支持を受けて国政に乗り出した人だ。まさしく日系コロニアを票田にして、その代表だった。いつも、コロニアに対しては温かかった。自身の高齢と、選挙権こそないが支持・支援した一世世代の高齢化と共に議席を獲得することがかなわなくなった。
 マリリア市議、サンパウロ州議を経て、五期もの長期の下院議員。国会議員による日伯交流の推進者で、日ブラジル会議員連盟ブラジル側副会長、下院の外交委員会委員長を歴任した。五月十九日、肺炎に起因する多臓器不全のため死去。八十五歳だった。
 小林氏は野村氏に次ぐ世代。コロニアの票でなく、非日系から支持されれば、下議に当選できるという例を見せた人だった。オブジェチーボ校の人気教師としての実績が、強固な支持層を形成した。サンパウロ州議、サンパウロ市議(議長にも就任)を経て、九八年下議当選を果たし、〇二年は補欠繰り上げ当選だった。四月二十六日、肺がんのため死去、五十九歳。