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EUと仏、伯と全面対決=補助金廃止期限設定に断固反対

2005年12月16日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十五日】香港で開催されている世界貿易機関(WTO)閣僚会議で十四日夜、参加各国代表は公の場で互いに非難の応酬を繰り広げ、また個別の話し合いを通じて難局の打開を模索した。
 ブラジルは、欧州連合(EU)のマンデルソン通商代表とフランスのラガルデ貿易相の攻撃の的となった。同貿易相は「我々はブラジャーとパンツ姿なのにまだそれを脱がすことを求めている」と述べ、輸出補助金の廃止についてEUが二〇一〇年という期限を設けることに断固反対する姿勢を示した。
 マンデルソン代表も「農産物の輸出大国が(廃止期限についての)協定に向けて歩調を合わせていることは嘆かわしい」と同日朝に行われた全体会議の演説で述べた。同代表は農業分野に会議の焦点を絞ることは誤りで、工業・サービス分野にもっと関心を払うよう訴え、そうした国々が工業製品の市場開放をまだ提案せず、農業分野の成果だけを要求していると述べた。
 ブラジルは米国と同様に輸出補助金の二〇一〇年までの廃止に賛成で、アモリン外相は同日午後、廃止は免れないとして期限の設定を再度主張した。EUに加えてスイスも二十カ国以上が支持する期限の設定に反対、会議は十五日未明にまで及んだが、交渉は前進していない。輸出補助金の廃止は〇四年七月に合意に達したが、期限は設定されていなかった。ブラジル、アルゼンチン、インドの代表は交渉全体の前進は農業問題の前進にかかっていると強く主張している。