2005年12月14日(水)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十一月三十日】アマゾン熱帯雨林に関し発表される学術研究の六三%以上が、ブラジル政府機関の協力を受けることなく海外の研究所によって行われている。海外で発表されたアマゾン学術研究の中に、ブラジル在住者が名を連ねているのは三七%に過ぎない。
この数字は、学界の国家主権喪失を意味している。アマゾナス研究所(INPA)が調べたところ、二〇〇五年十月までに発表されたアマゾンに関するレポートは千二十六件、ブラジル人学術者のレポートは三百七十九件、アマゾナスで活動する研究所のレポートは百七十二件であった。
国別では米国の研究所レポートが四百二十七件。その内ブラジル人が協力したものは八十四件に過ぎない。政府が注目すべきことは、アマゾンに関する海外の関心が激増し、多くの学術成果を得ていることだ。例えば、過去十五年間における地形の変化など。
ブラジル国立大学には六千八百人の教授がいて、博士号取得者は二一・四%。大学院で修学する人は、二千八百四十九人。アマゾナス州地元の人は、七十五人だけに過ぎない。
人数よりも心配なのは、アマゾン地方に生息する生物の生態調査に従事するスタッフが、ブラジル人二百人に対し外国人三百人。LBA(研究支援機関)の規定で、研究主任はブラジル人と制限されていることである。