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東西南北

2005年12月13日(火)

 パラー州で二月十二日にNGOの環境保全活動に従事していた米人のドロシー・スタング宣教師を殺害したライフラン・N・サーレス(29)とクロドアウド・C・バチスタ(31)、フォゴイオ(31)に禁固二十七年の判決が下った。共犯のエドゥアルドは十七年の禁固。公選弁護士のマリウダ・カンタル氏は、控訴する考えのようだ。エドゥアルドは犯行現場で武装していなかったことと、犯行を止めようとしたことで情状酌量を申請するという。
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 アマパー州サン・ライムンド・ピラチーヴァ市の川岸近くに住む住民らをマラリア感染のモルモットにしていたと検察局が米国の大学研究者らを非難した。住民らは一二レアルを受け取り、一日六時間半、九日連続で蚊に刺されるように手足をさらすよう頼まれたと話している。研究者らは保健局の職員が蚊の駆除を行うのを妨害していたという。
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 サンパウロ州カラグアタトゥーバ市で市長が路上生活者ら四十人を中心街から二三キロ離れた農場に隔離。市の美観維持と貧困対策に一石二鳥と市長は自画自賛。
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 映画監督のジョゼ・パジリャ氏は「軍警特殊部隊」の映画化を決定。物語は実在の人物ピメンテル大尉のエピソードで法大時代、学費稼ぎに特殊部隊へ身を投じる。そこで見る犯罪組織マフィアとの馴れ合い関係とジレンマ、ストレスの葛藤を描き、それはほぼ実話とされる。特殊部隊の実態はベトナムの戦場と同じ狂気の世界、夜は妻子が待つ家庭へ帰り、良き夫と父を演じる。ベトナムで一年半、狂気の生活を送った帰還兵の社会復帰を描く米国の戦争映画と対照させたブラジル版「狂気の世界」という。