2005年12月03日(土)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二日】ブラジル人の平均寿命が二十四年前から毎年平均五カ月のペースで順調に伸びたことが、ブラジル地理統計院(IBGE)が二日に発表した「二〇〇四年生命白書」で明らかとなった。
一九八〇年に六二・六歳(男性五九・六歳、女性六五・七歳)だった平均寿命は、九一年に六七歳(同六三・二歳、七〇・九歳)、二〇〇〇年に七〇・四歳(同六六・七歳、七四・三歳)、〇四年には七一・七歳(同六七・九歳、七五・五歳)にまで伸びた。
ブラジル人の平均寿命は地域格差が大きく、最も短いのはアラゴアス州の六五・五歳、最も長生きな地域は連邦直轄区の七四・六歳だった。世界百九十二カ国の平均寿命ランキングをみると、ブラジルは八二位に位置し、ラテンアメリカ諸国の中ではキューバ(七七・二歳、三五位)メキシコ(七四・九歳、五一位)、アルゼンチン(七四・三歳、五四位)に及ばなかった。一位は日本の八一・九歳、最下位はアフリカのスワジランド王国で三二・九歳。
平均寿命が伸びた主な理由の一つは、乳児死亡率の低下で、一歳未満の乳児の死亡率は八〇年に千人当たり六九・一人だったが、〇四年には二六・六人にまで低下した。それでも、このペースでは国連が定めたブラジルの目標、〇一五年に一五・六人、の達成は難しい。また、交通事故死者と殺人被害者の多さが平均寿命の伸びを抑えているという。