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東西南北

2005年12月03日(土)

 選挙高裁(TSE)は一日、選挙の宣伝を選挙前の九十日間と定めた選挙法に違反したとして、ルーラ大統領に罰金三万一九〇〇レアルの支払を命じた。今年四月に行われた前政権との比較宣伝が来年十月の大統領選挙の宣伝だとするブラジル社会民主党(PSDB)の訴えが認められた。
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 連警は一日、約二百八十人の捜査官を出動させ、インターネットを通じて銀行口座の暗証番号などを盗み、総額六〇〇〇万レアルを横領していたハッカー集団三十九人をリオ・グランデ・ド・スル州などで逮捕。
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 連警は三十日、サンパウロ州オルトランジア市の別荘で大麻五トン以上を押収、二人を逮捕。リベイロン・プレット市でも大麻六九二キロを押収。
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 約一年半前にミナス・ジェライス州からメキシコ経由で米国に密入国し、ニュージャージー州に不法滞在していたブラジル人青年(25)が先月二十日、武装した三人組の強盗に襲われ、殺害されていたことがわかった。容疑者二人は二十七日に逮捕された。現場付近で同五日にはエクアドル人が殺害されている。
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 アムネスティ・インターナショナルは、ブラジルのスラム街に居住する低所得者が犯罪組織と横暴な警察官の間で板ばさみになっているとする報告書を発表した。これら低所得者は、「見ず聞かず語らず」の生活を強要され幽閉状態にある。さらに報告書は、政府当局が貧乏人即犯罪人とするので、スラム街の低所得者は治安対策の真空地帯にいるとした。同地域で頻発する犯罪組織と当局の撃ち合いで、巻き添えを食う低所得者は、被害者として数えられることもなく葬られる。当局から保護もされず、治安の対象外にある。