知人がサンパウロで映画の撮影をするため、三カ月前に来伯した。
東京、パリ、ロサンゼルスでそれぞれ撮影を行い、サンパウロが最後となる。一人で撮影、照明、美術から何でもこなす完全な自主制作。もちろん予算は雀の涙。
今までのロケ地では経費以外すべて無償で協力してもらったという。「サンパウロでもそのスタイルでいきたい」と聞き、金銭面でシビアなブラジル人のこと「大変だろうな」と最初思った。
未知の場所でボランティアのスタッフを集め、映画を作る。言葉、文化、習慣などの問題を考えても大変な作業だ。
無事ロケが終了、感想を聞くと、意外にも「サンパウロが一番スムーズだった」。スタッフとも「仕事を離れて、友人として付き合ってくれた」とエビス顔。
最近、少々保守的になっていた自分を恥じた。 (剛)
05/11/25