2005年11月19日(土)
ブラジル日本文化協会(上原幸啓会長)は十八日、「紀宮清子さまのご結婚を祝う会」を同協会ビル貴賓室で開催した。日系三十三団体の共催。紀宮さまは日伯修好百周年の一九九五年に来伯されたことがある。日系社会にとって身近な存在。当日は団体代表ら約八十人が出席、ご結婚の喜びを新たにした。
普段はカーテンで仕切られている天皇皇后両陛下の肖像画が披露された。
祝辞を述べた文協の上原会長は「九七年に皇后さまが訪問された際、『娘がお世話になりました』と声をかけてくださった」とのエピソードを披露。「その時は言葉を失い、感激で倒れそうになりました」と振り返った。
サンパウロ総領事館の西林万寿夫総領事は十三年前、東宮御所で紀宮さまにお会いしたときの話を語った。「そこにいた人が落として割れたグラスをとっさに拾い始めた。誠実な気配りに心底感動した」。
続いて明治天皇の孫にあたる多羅間俊彦さんが「両親もさぞお喜びになっているでしょう。遠いブラジルから、おめでとうと言いたい」とあいさつ、乾杯の音頭をとった。
紀宮さまがイビラプエラ公園の先没者慰霊碑を訪問された際、ご記帳を直接依頼した元県連事務局長の羽田武人さんは「今でも声が耳に残っているよ」。
また、杓田美代子文協副会長は「自分の娘と紀宮さまが同じ年に生まれたから親近感があります。一般人になられても国民を思う気持ちは残ると思う」と語った。
日本会議役員の原沢和夫氏は「一九四六年に勤労奉公に参った。だから皇室に対する思いは特別なものがある。ご結婚されて感慨無量です」。
ブラジル・ニッポン移住者協会の小山昭朗会長は「挙式は簡素だったのでびっくりしました。でも日本の国民が涙を流す場面もNHKで見て感激した。やはり皇室は日本人のよりどころ」とした。
その他の出席者も、紀宮さまの今後の幸せを願った。