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「コロニアと見解違う」=議長会来伯団の批判記事=日系諸団体が遺憾表明=全国議長会に書簡送付へ

2005年11月18日(金)

 県との関係や百周年に懸念の声――。七日に行われた南米地方行政視察団と日系諸団体との意見交換会に関する報道に対し、県連を中心とした日系団体が遺憾を表明、十八日午前十時半から、文協ビル内のブラジル日本移民百周年記念祭典協会の会議室で記者会見を行う。日系諸団体の連名で全国都道府県議長会と六県議会に書簡を送る考えだ。世話役となった県連の中沢宏一会長は「(批判している記事内容は)コロニアと見解が違う。これからの日本との関係を考えれば大迷惑」と困惑顔を隠さない。
 中沢会長は「全体的に見れば、十二分に話もできた。前日には県人会で会合もしている」とし、全国議長会関係者から事実確認の質問状がきていることを明かした。
 秋田県人会には事実確認を求めるFAXがすでに届いており、「十月にあった県人会四十五周年に関して、邦字紙で批判されていないかという質問もきている」(川合昭元会長)という。
 この状況を受け、県連と石川、鳥取、秋田、滋賀、香川、徳島の六県人会が主体となり、十八日に記者会見を行うことを決定した。
 十一日付けサンパウロ新聞の報道内容に関する質問に返答する形で書面を作成、連記署名する考えだ。近日中に全国議長会と六県議会に書簡を送るという。
 石川県人会の竹下康義会長は「(日本とは違う)ブラジルの事情もある。関係者から裏を取って欲しかった。非常に残念」と話す。
 意見交換会での議員たちの態度について中沢会長は、「確かに靴を脱いだり、目を閉じている議員はいたけど、不愉快な思いは全然なかった」。
 意見交換会の後に行われた食事会でも批判めいた意見や声は聞かれなかったという。
 「意見交換会の前に州議会に行って昼食を取るという予定から、時間通り来ると思わない。遅れるのは普通」と川合氏。
 中沢会長は「ブラジルに来て、見てもらうこと自体いいこと。文化の差もあるが、相互理解を促進するために私たちがいるのでは」とし、「県との関係や百周年に影響が出ないかが心配」と懸念の声を上げている。