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管理庁のポスト争い熾烈化=政府の優柔不断が火に油注ぐ

2005年11月17日(木)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】各省が管轄する九つの管理庁の長官および幹部職が任期切れで空席となっていることで、連立与党間でポスト争奪の動きが表面化している。これらのポストは政府が一連のスキャンダル抑制に協力する政党に与えるために満を持しているもので、政党抱き込みの最後の切り札として取ってあるもの。これに対し各政党は閣僚につぐポストであり、勢力分布に欠かせないとして水面下での工作をしてきたが、政府の思惑とは裏腹に一気に表面化させた。
 なかでも熾烈なポスト争いを演じているのが電信庁(ANATEL)で、コスタ通信相が党内の専門技師を長官に推挙しているのに対し、同じ党(ブラジル民主運動党)のカリェイロス上院議員とサルネイ上議は、ルストーザ元総務会長を推して党内分裂を見せている。
 これに対しパロッシ財務相は財務省内のキリシ氏を推薦、ロウセフ官房長官は他候補を担ぐという泥仕合になっている。ほかの八つの管理庁も同様の状態で、政府の優柔不断による指名遅れが政争の原因となっている。これら長官や幹部は政府が複数の候補者を指名し、上院で審議の後、表決で決定される。