ホーム | 日系社会ニュース | ■ひとマチ点描■筋金入りの結束力

■ひとマチ点描■筋金入りの結束力

2005年11月12日(土)

 野球で有名なGECEBS(Gremio Esportivo Cultural ex-Bastense)を創立した植木茂彬元鉱山動力大臣(69)、渡部和夫元最高裁判事(70)、落亀正孝元バネスパ銀行年金受給者協会長(69)が6日に三重県人会で行われたバストス第一小学校同窓会記念式典で顔を合わせた=写真=。3人は1950年にバストス中学校を卒業した同級生。
 「田舎から街に出て来て不良にならないように父兄に頼まれてね」。初代会長だった渡部氏はGECEBS創立のきっかけを説明する。
 バストスには中学校までしかなく、多くの日系子弟が進学のため出聖していた。後輩の進学相談、就職斡旋を行い、後には野球が活発になったのは有名だ。
 「ラウンド・テーブルなんかもしましたよ。担当していたのは勉強好きだった渡部君」と落亀氏は笑う。
 最初の事務所は現在のニッケイ新聞社屋があるリベルダーデ区グロリア街332にあった。
 「いやもう、ほこりだらけの古い家で大変だった」と渡部氏が言えば、「みんなで掃除したよ。懐かしいねえ」と頷く植木氏。
 懐かしそうに往時を振りかえる三人に「久し振りに会ったんですか」と聞くと、「いやいや、しょっちゅう会ってますよ」。
 28人中16人が大学を卒業したというバストス中学校同級生の同窓会も毎年行っているという。
 記念式典の盛り上がりしかり、バステンセの結束の強さは筋金入りのようだ。         (剛)