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密輸容疑で53人逮捕=大半が韓国の家電や医療器具

2005年11月8日(火)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙五日】連警は四日、国内最大の密輸組織のアジトを急襲し、五十三人を大量検挙した。さらに大型トラック数台と五台の高級輸入車、密輸保管用倉庫から、五万台のデジタルカメラを含む物品を押収した。
 捜査は二年前から内偵が行われ、確証を得た連警は、サンパウロ市で十五人、リオ・グランデ・ド・スル州の十五市で計三十八人の一味を逮捕した。この逮捕には四百三十人の捜査員と百十人の連邦税務監督官が動員された。
 連警によると、一味は毎月五五〇〇万レアル相当の品を密輸していて、その大半が韓国からのものだった。押収されたのは家電製品と医療器具がほとんどで、五万台のデジタルカメラはサムスン製だった。これによりサムスンのブラジル代理店主も逮捕された。同店主は正規輸入品と抱き合わせで密輸品を販売していた。
 密輸ルートは韓国からアメリカのマイアミへと輸出され、ここからウルグアイに再輸出されて、陸路でブラジルに不法搬送されていた。ウルグアイの国境検問所は午後六時に閉鎖されるため、作業はその後の夜半に行われていた。
 サンパウロ市在住の首領格の男は、連警署員が事前の情報をもたらしたため逃亡を企てたが、連警の張った非常網に引っかかり、サンパウロ市内でタクシーの車中で逮捕された。この連警と市警二人、さらに元軍警二人も一味に加わっており、全員が逮捕された。