2005年10月21日(金)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十日】マット・グロッソ・ド・スル州で口蹄疫に感染、また感染の疑いがあり五千頭に上るとみられる牛のと殺処分が十九日に再開された。
同州動植物保護局は、と殺処分となった牛に対する補償額は一頭当たり約二〇〇〇レアル、計一〇〇〇万レアル以上に達すると試算している。「費用の半分は州、残り半分は連邦政府が負担することになる」とカヴァレーロ局長は話した。
牛の販売を禁止された五市の牧場経営者らは補償額を聞き、怒りをあらわにした。ジャポラン市で十八日に設立されたジャポラン動物衛生審議会のペリン会長は、補償額について不満を示し、また、と殺開始前の補償金の支払いを同局に求めた。同審議会は十九日、農場主ら二百人を集め、市に通じる道路で抗議活動を行った。ジャポラン市だけで月二三〇万レアルの損害が発生しているという。
同州は牛肉と牛乳の販売に課税される流通税で月二〇〇〇万レアルの税収があり、輸出額は今年一―九月に二億六〇九〇万ドルに達するため、同局は一日当たり五十頭の牛を処分し、九十日から百日以内に事態を収束させたい考えだ。同州政府は五〇万レアルで五市の牧場経営者の救済に緊急基金を設立したが、補償には不十分のため連邦政府に支援を求めると発表した。