2005年10月20日(木)
【フォーリャ・デ・サンパウロ紙十九日】干ばつに見舞われているアマゾナス州で災害事態が宣言されてから八日後の十八日、連邦政府は船の航行ができなくなったことで孤立し、食糧、飲料水不足に苦しむ約三万二千家族(約十六万七千人)への対策として、三〇〇〇万レアルの緊急予算を執行することを発表した。
政府は現在まで生活必需品セット五万個や医薬品、それらを運搬する軍の航空機四機やヘリコプター十四機の燃料代に五〇〇万レアルの資金を投入してきた。国家統合省によると、過去五十年間で最悪の干ばつで川が干上がったことにより、二十八市九百十四地区が孤立しているという。
アマゾナス州漁業連盟は十八日夜、カレイロ・ダ・ヴァルゼア市(マナウス市から二〇キロ)にあり、ソリモンエス川とつながるラーゴ・ド・レイで、約一〇〇トンの魚が死んだことを発表した、二週間前には、州民生局がマナキリ市近くの同河川で約四〇トンの魚が死んだと報告していた。
政府は、特に河川の水位が元に戻った後に、乾いた場所に残された動物の死骸やゴミで汚染された水が原因で伝染病が広がることを懸念している。飲料水の確保は対策の大きな柱の一つで、消毒用に一四トンの次亜塩素酸塩が同地域に送られた。
十九日に現地を視察する予定のゴメス国家統合相は、気象庁のデータを基に今月末にも雨季に戻り、十一月末に状況は正常化すると現在の事態に対して楽観的姿勢を示し、また、森林破壊が干ばつの原因であることを否定した。十八日にマナウス市に集まった専門家らは、北大西洋の海水温度の上昇が干ばつの原因との結論を下した。