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被爆者協会=三千人分の署名手渡す=さらに1万人が協力

2005年10月18日(火)

 【既報関連】「高校生一万人署名活動」で長崎女子高校の松尾美咲さん(18)が七月末に来伯し、日本祭り(県連主催)の期間中、在ブラジル原爆被爆者協会(森田隆会長)のブースで八千五百人の署名を集めた。同会長の長女、斉藤綏子さん(58)がこのほど訪日。同校を訪れて、新たに集まった約三千人分の署名や平和へのメッセージ、作文を手渡した。同協会は署名活動を継続して実施。日本とブラジルを結ぶ平和の絆にしていきたい考えだ。
 今年は被爆六十周年の節目の年で、核兵器廃絶を求めて長崎県の高校生らが「高校生一万人署名活動」を起こした。実行委員会の松尾さんが日本祭りに合わせて来伯し、精力的に動いた。
 被爆者協会は一過性の運動で終らせたくないとして、その後も多方面で協力を募った。高校や大学などから体験記を聞かせてほしいという依頼がよく入り、署名運動に〃追い風〃となった。今回日本に届けた分のほかに、一万人以上が協力した。
 森田会長は「支援の輪は、どんどん広がっています。日本に渡す方法は、これからよく考えていきたい。両国の関係を強化するという点で、大きな意義があるのではないか」と力を込めた。
 毎日新聞の報道によると、斉藤さんは再会を喜び「活動は世界中の人々の心を打つ。ブラジルでも応援していきたい」と激励。在校生五人も同席し「戦争を繰り返さないためにも、もっとたくさんの交流をしていきたい」などと話したという。