2005年10月15日(土)
一九五五年に青年野球クラブとして歴史が始まったリオデジャネイロ文化体育連盟が九日昼、五十周年式典を開いた。州内の日系人口は一万八千と推定され、連盟には日系二十二団体が参加している。会場となった同市の日系協会会館には各地から集まった約一千人が参列、節目を祝い、発展への誓いを新たにした。また、日本の国際親善への貢献が認められて、このたびの外務大臣表彰を受賞したことが明かされ、二重の喜びとなった。
式典には神谷武総領事や小林正博国際協力機構(JICA)ブラジル事務所所長、堤寿彦商議所会頭、モアシール・バストス日伯文化連盟会長ら現地日系社会の要人らも参列。
仏式で執り行われた慰霊ミサの後、鹿田明義連盟理事長があいさつし、連盟設立の経緯について説明した。創始は、第二次大戦が終結を迎えた頃、リオ市内の青年たちを中心に結成された野球クラブ。
「クラブには近郊地域の日系人も参加。ポン・デ・アスカルそばにある陸軍のウルカ運動場を借りて、第一回日系コロニア野球大会が開催された」
一九五五年にはピラネーマ地域日本人会の岩沢新一会長を初代会長に汎リオ野球連盟が創立され、「その後スポーツ連盟などと改名しながら、今日の日伯文化体育連盟の名で五十年目の日を迎えた」と述べた。
続いて神谷総領事が祝辞。現地日系社会の代表的役割を果たしてきた連盟の歴代関係者の苦労をねぎらった。その上で、ブラジル日本移民百周年が三年後に迫っていることを踏まえ、「リオは長い間首都として交流の中心的舞台だった。この地域にふさわしい記念行事になることを祈る」と期待を寄せた。
また、連盟が、日本の国際親善、国際協力に顕著な功績が認められた個人および団体に贈られる外務大臣表彰をこのたび受賞したことが明かされた。
授賞理由は、日系団体の親睦連携の強化や高齢者福祉に努めた一方、日本語普及、日系子女の教育などを通し、両国の友好親善に寄与してきたとされる業績。
式典後はすしなどが振る舞われたほか、ステージでコーラスや太鼓、三味線、歌謡ショーが行なわれ、参列者を楽しませた。
(リオ・デ・ジャエイロ、中村博幸さん通信)