コラム　オーリャ！

　〇三年に放映されたＮＨＫドラマ「武蔵」の第一回放送分が映画「七人の侍」に酷似しているとして、故黒沢明監督の遺族が著作権侵害として訴えたことがある。
　結局、訴訟は退けられたが、日本で認識が薄いとされる著作権問題に一石を投じた、として評価されたと記憶している。
　ブラジル在住の映像作家、岡村淳氏がＮＨＫの剽窃を主張している「六十年目の東京物語」の上映会が十一日、栃木県人会で催された。
　来場者からは拍手が起こり、賛辞を呈する言葉も多く聞かれた。作品自体もさることながら、その取材姿勢―出演関係者の墓参りを個人的にするといった―に対してのものでもあったようだ。
　日本のメディアに取り上げられてから、岡村氏のホームページには一万件を超える異例のアクセスがあり、誹謗中傷のものもあるようだが…。　　　　　　（剛）

05/10/14