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日語教育にカルタを=発祥の地福岡から=指導者来伯し講習会

2005年10月11日(火)

 カルタを日本語学習に役立てる活動を行なっている民間団体「ユネスコ・がんばろい大牟田の会」(福岡県大牟田市)からこのほど、会長の金子福久美さんと高良鐡哉さんが来伯した。十一日までの滞在中、サンパウロやパラナ州などを訪れ、各地の日本語学校で講習会を開いた。
 大牟田市は日本におけるカルタ発祥の地。同会はユネスコ(国連教育科学文化機関)の活動を支援する民間団体として二〇〇一年六月に設立された。現在の会員は四十八人。カルタを識字教育、外国人の日本語教育に生かす活動を続けている。このたび、国際交流基金の助成を受けブラジルを訪れた。〇二年には韓国でも講習会を開いている。
 きっかけは、金子会長がブラジルからの県費留学生のホームステイを引き受けたことだった。日系社会で日本語が使われなくなってきている現状を知ったことが、ブラジルでの講習会開催につながったという。
 滞在中は、福岡県人会の協力でクリチーバやロンドリーナを訪問。地元の日本語学校で講習会を開いたほか、サンパウロでもブラジル日本語センターや日系の学校、モジ市の日本語モデル校などを訪れた。
 金子会長は「実際に目と耳を使って日本語に触れることができる」と、カルタを使った日本語学習の効果を説明する。講習会では、教師や生徒が実際にカルタ遊びを体験した。教師の評判も良く、教材作成に前向きな声もあったという。「先生のアイデア次第で、漢字や動詞など、いろいろな教材の作り方ができます」と金子さんは語る。
 教材と並んで提案するのが、家庭でのカルタ遊び。金子さんは「日本の郷土カルタのような『ブラジルカルタ』を作って家族と一緒にやれば、日本語学習のきっかけになり、異年齢の交流にもつながると思います」と語った。