2005年10月8日(土)
ブラジル郷土民謡協会(桜庭喜太郎会長)が主催した第十七回郷土民謡全伯大会の優勝者、作野美穂さん(24、三世)が、今月日本で開催される全国大会に特別出演するにあたり、役員らに付き添われて五日来社し、抱負をのべた。
九月四日に大阪なにわ会館で行われた第十七回ブラジル郷土民謡全伯大会には約二百人が参加した。
「蝶よ花よと育てた娘、今日は晴れてのお嫁入り」ではじまる、有名な秋田長持ち唄をうたった作野さんにみごと栄冠が輝いた。
「まさにクリスタル(水晶)。とても透きとおった伸びのある声の持ち主です」。全伯大会で審査委員長をつとめた斉藤美穂副会長の評価は高い。「普通は十年ぐらいでやっと賞ととれるのに、彼女は先生についてわずか二年で優勝ですから天才ですね」。
「優勝できてとても嬉しい。娘を嫁にやる父親の哀しさ、サウダーデがとてもいい」と選曲した理由を語った。「もう五年まえからこの唄をうたっていますが飽きません。民謡は本当に奥が深い」。
そのほかの大会成績一位は、青壮年=伊藤彰、寿年=早坂正男、高年A=梅木加代子、高年B=下野洋子、中年A=大島とみ、中年B=桜井美佐子、ベテランA=上村敬子、ベテランB=作野美穂(敬称略)。
決勝戦では優勝した作野さんに続き、佐々木悦子さんが二位、片山明子さんが三位にくいこんだ。
十月二十一日から東京の武道館で行われる日本郷土民謡秋季全国大会の「望郷の歌声」部門に、作野さんは特別出演する。
星野幸次郎副会長も「ブラジル代表として恥ずかしくない歌声を披露してきてほしい」と期待している。