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バス停付近の歩行者事故増加=乗降口変更で道路横断必要に

2005年10月7日(金)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙一日】サンパウロ市イビラプエラ通りのバスの乗降口が左側になってから一年が経過したが、この間歩行者(バス乗客)が車にひき当てされて負傷する事故が以前と比べ三倍に増加した。
 バスは従来の右側車線からイビラプエラ通りとヴェレアドル・ジョゼ・デニス通りの区間を左側専用車線で走るもので、バスが渋滞を避けるための〃エクスプレス回廊〃として時のマルタ市長が大々的に宣伝して昨年八月に開通した。
 これにより乗降口も左側に変更、道路の中央分離帯にバス停ができたため、利用客は道路を横断する破目となった。開通に当たり、市内歩行者協会や交通の専門家は危険性を指摘し利用客の安全を促したが、何ら対策が取られなかった。
 歩行者のバス停での事故は昨年一月から八月までの従来の方式では十三人で、月平均一、七五人となっていたが、開通した八月から十二月までは二十六人に増え、月平均で三倍へと急増した。セーラ政権に変わっても六カ月間で二十二人と月平均の二倍で推移した。
 事故の原因は主に渋滞で流れが止まった車の間をバス停に向けて横切ろうとして急発進した車に引き当てられるものが多い。また乗車目的のバスが近付いたのを見て乗り遅れまいとバス停に向けて飛び出しての事故も多い。さらに客を乗せた場合に限りバス専用車線の走行が許可されたタクシーにも当てられる危険性がある。
 サンパウロ市交通局はこれを受けて十月からバス停安全キャンペーンを実施し、スピードの取締りのためのレーダーの設置や歩行者用の標識を完備するとしている。