2005年9月23日(金)
全国拓殖農業協同組合連合会(JATAK)の大久保?夫会長が来伯したことを受け、南米日系農協連絡協議会に加盟している約二十団体の代表者との懇談会が十九日午前九時から、サンパウロ市リベルダーデ区のホテルであった。全伯はもとよりパラグアイ、ボリビアからも関係者が出席、活発な意見交換が行われた。
ブラジル農業協同組合中央会(農拓協)の近藤会長が開会の辞、パラグアイ日系農協中央会の河野敏会長が歓迎の言葉を述べた。
大久保会長はあいさつの中で「今まで十分な仕事をしてきたとは言えない。これからは日伯間の連携を強めていければ」と話した。
まず、各農協代表者がそれぞれ地元農協の課題点や特色を紹介。出席者は興味深そうに聞き入っていた。
農協間の事業提携について、パラグアイ日系農協中央会の久保田洋史相談役は、アルゼンチンと岐阜県の商社グループが大豆の輸出などの提携を結んでいることを挙げ、「研修制度を実施するなど交流も生まれているようだ」と二次的な効果にも触れた。
すでにマカダミア・ナッツの加工製品を市販しているボリビア、サンファン農牧総合協同組合の伴井富雄組合長は、経緯や課題など商品見本を提示しながら説明、技術的な部分にも触れた。
それぞれの国の農業システムや税制の違いにも話が及んだ。
専門家派遣や交流などについて、玉腰豊子元ADESC会長は、JATAK農業普及員来伯による効果を報告。「これからも相互交流をしていきたい」と締めくくった。
近藤農拓協会長は、「農産物販売のためでなく、将来的にも他の部分に活用していければ」と直販所設置について議題を提案。
すでに農協が主体となり、スーパーマーケットを営業しているパラグアイのイグアス、ピラポの現状を、福井一朗イグアス農協役員、高橋幸夫ピラポ農協会長が将来の見通しなども含め説明した。
懇談後、レストランで昼食会が開かれた。参加者たちはさらなる交流を深め、これからの連携に繋げていく意思を確認し合っていた。