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政府、レアル建て外債発行=史上初、34億レアルを調達

2005年9月21日(水)

 【フォーリャ・デ・サンパウロ紙二十日】政府は十九日、レアル建て外債を初めて発行し、三四億レアルを調達した。同債の期限は二〇一六年、年利は一二・五七%。
 対外債務返済を目的に政府は〇六年と〇七年の二年間に九〇億ドルを調達する計画だったが、金融市場の好条件を背景に今年にも国債の発行を開始。一月から八月までに四五億ドルの外債を発行した。
 レアル建て外債はいわゆる為替リスクがなく、今後数年間にドルが急騰したとしても、レアルに換算した債務額は変わらないというメリットがある。一方、比較できる前例がないので、資金の調達コストが高いか低いかの評価は困難になる。
 同外債に伴うリスクは国内の金利レベルで、二〇一六年まで金利が上昇を続けるとすれば、低金利で資金を調達した政府のメリットが、逆の場合は投資家の利益が増える。
 国庫庁のグラナーニ事務次官は、今回の資金調達は「予想の範囲内」で「外国投資家がブラジルの経済情勢を評価した上で、投資への関心を示したもの」と述べた。ブラジル企業はすでに今回同様のレアル建て社債を発行してきており、政府発行の外債を期限と金利設定の基準にすることで、民間企業の社債発行も活発になると予想した。
 金融アナリストらも今後数カ月間の市場動向次第では、政府が再びレアル建て外債を発行する可能性があるとみている。