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マツリダンスに熱狂=新日系文化、1万人が踊る=ロンドリーナ

2005年9月21日(水)

 若者熱狂マツリダンス、三日間で十万人が参加―。
 グループ・サンセイ(ミチ・シロマ代表)は十六日から三日間、ロンドリーナ市のニシノミヤ公園でロンドリーナ祭りを開催。天候に恵まれた今年は三日間で十万人が会場を訪れた。
 三夜とも午後八時に始まった祭りの目玉マツリダンスで会場の盛り上がりは最高潮に達し、一万二千人(地元警察発表)が一斉に踊った。〃新日系文化〃の継承と普及を独自の方法で進める日系の若者グループ・サンセイの力を見せつけるイベントとなった。
 一万九千平方メートルの会場には日本食中心の屋台や子供の遊び場が設置され、週末の団らんを楽しむ家族で賑わった。
 また、特設ステージやその前ではカラオケショーや太鼓、ヨサコイ・ソーラン、地方の伝統舞踊などが次々に披露され、人がひしめき合っていた。
 祭りのメイン、マツリダンスでは土日の各日一万二千人が参加。『松本ぼんぼん』、『島唄』、『ギザギザハートの子守唄』などをグループのメンバーが生演奏で歌い、舞台と、みこしが据え付けられた特製やぐらの上で祭り太鼓と踊り部隊が盛り上げる。
 新しい振り付けの発表があると、待ってましたとばかりに歓声が上がった。踊るのは若者ばかりでなく、五十代とみられる婦人グループやまったく初めての中年男性も多数が挑戦。老いも若きも汗を流してマツリダンスに夢中になった。
 盆踊りを基礎にした振り付けで日本のポップミュージックを踊るマツリダンスは、五年ほど前から同グループが始め、ロンドリーナの若者を中心に徐々に広まっていった。最近では各地のイベントを追いかけて参加するグループもあるという。
 日本からロンドリーナを訪れ、偶然祭りに参加したという男性は「ブラジルで日本の音楽を聞くことにも驚いたけれど、こんな大勢でブラジル人も日本人もまざって踊っているのが不思議。すごい」と興奮。
 ロンドリーナ在住の日系女性は「五歳の娘が昨年この祭りをとても楽しんで、また踊るんだと待ち遠しくしていた」と話した。
 ミチさんは「移民百周年へ向けわたしたちができることをやっています。この祭りをやることで自分たち日系人が日本文化を伝承し、ジイチャン、バアチャンたちが植えてくれた苗がちゃんと育っていますよ、ということを伝えたい」と語る。