2005年9月17日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十六日】ブラジルのカントリーリスクは十五日、三・六六%下げて三六九ポイントとなり、一九九七年十月二十二日以来八年ぶりの低水準となった。これにより国際的信用度が高まったことが示され、とくに海外投資家の不安をぬぐい去った印象が深まった。
この背景には、ここ数カ月来のプライマリー(財政一次)黒字の増加、海外からの直接投資の増加、インフレ抑制に加え、今週に通貨政策委員会(COPOM)が基本金利(SELIC)を年利〇・二五%引き下げて一九・五〇%に決定したことが駄目押しの一打となった。
SELICは十二カ月間の引き上げと据え置きを経てようやく引き下げのサイクルに推移したことで、引き下げ率よりも精神的なインパクトを与えて関係筋に安堵感を与えた。SELICの高率にもかかわらず経済は成長を見せており、さらに今後の引き下げが潤滑油となって成長に拍車がかかると期待する向きが多い。加えて懸念材料のインフレが一段落していることも明るい要因となっている。
十五日に発表された九月の総合物価指数(IGP10)はマイナス〇・六九%となり、四カ月連続でデフレを記録した。さらに明るい材料としては、国庫が十五日に発表したレアル建て国債の発行で、これが成功するとさらにカントリーリスクが下がり、国際信用度の上昇につながる。