2005年9月14日(水)
【エスタード・デ・サンパウロ紙十三日】金融法違反で十日に逮捕されたマルフ元市長父子が収監されているサンパウロ州連警本部前は、十日と十一日の週末に親戚、知人、政党関係者が続々と詰めかけ混雑したが、十二日の月曜日はフラビオ容疑者の妻で弁護士のジャケリネ夫人を含む三人が面会に訪れるにとどまり、静けさを取り戻した。
週末はアラブの伝統料理キビなどの差入れが殺到したため、連警では差入禁止の異例措置を取った。群衆はマルフ支持者が主で、口々に「無実」「不当逮捕」を叫んでいた。「政治家が逮捕されるのはブラジルで画期的な出来事。その模様を見に来た」という四、五人の学生グループなどの野次馬も見られた。
連警関係者によるとマルフ父子は一般拘置室に置かれ、ベッド、ソファー、イスしかない部屋で、便所は手洗いと便器のない床に穴があるだけの粗末なものだという。弁護士団はVIP扱いするよう要求している。
連警では両容疑者の身柄をブラジリア本部に移して本格的に取り調べを行う。これに先立ち元市長が一九九八年の市長在住中にアグア・エスプライアダ(当時の名称)通りの建設にともなう水増し請求分を受領し、その金で三四九キロの金塊を購入した証拠を入手したことを明らかにした。これには別の為替業者や、国会スキャンダルで外国送金の渦中にいるメンドンサ広告代理店主が関連していることが判明した。