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2005年9月10日(土)

 在外公館投票の投票率は、投票所を整理して、時間を短縮化すれば、もっと上がる、というサンパウロでの話。高齢者は真面目で、投票に熱心だ。ただ、本人は時間があるが、付き添いが忙しい。〃拘束〃が二時間余にも達すると、付き添いが「もう帰らなければ」と言い出す。やむなく、投票をせずに帰宅したケースもあった、とあとで聞いた。「警備」「投票者チェック」の徹底と、両立しない課題だろうか。
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 北米ロスに滞在中の、昨年五月に二人乗り自転車でブラジルを出発した宇都宮一成・トモ子夫妻から絵葉書が届いた。パラグアイ、アルゼンチン、コロンビアなどを九カ月かけて南米縦断した。「日系人の方々のお話をとても興味深く聞きました」という。賞賛する人、怪訝そうする人、異常に心配する人も。「独特な世界ですね」と感じたとか。その後、北米マイアミからロサンゼルスまで五カ月かけて横断。今後は東南アジアへ向かう。自転車とはいえ実に壮大な旅だ。
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 先ごろ訪日した被爆者が、このほど帰国した。ニューヨークで体調を崩し、ホテルでの療養を余儀なくされた。不調を訴えたのは機内だったが、まだ滑走路を走っている時だったので、引き返してもらうことができたという。もし離陸後だったら、命の保証はなかったかもしれない。政府は今年末をメドに、在外公館で手当ての申請を受け付ける見込みだ。その前提になる手帳の取得も、居住地で可能になればいいが。
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 広島県人会のお好み焼を食べた。豚の三枚肉がベーコンに変わったのはブラジル風としていいのだが、何せ二口、三口で食べられるカワイイ大きさ。「これで七レアルはちょっと…」という声も。作る人がその料理に慣れ親しんでいないと感覚が分からないだけに郷土食というのは難しい。